1/09/2013

高2自殺:バスケ部主将 その2

【毎日jp】
大阪・高2自殺:「体罰です」顧問謝罪 通夜で母の問いに
毎日新聞 2013年01月08日 21時02分(最終更新 01月09日 01時21分)

 「これは指導ですか。体罰ですか」。大阪市立桜宮高校2年の男子生徒(17)が、バスケットボール部の顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺した問題。生徒の母親は、通夜に参列した顧問に問いただした。高校が実施した部員へのアンケートでは、体罰が幅広く行われていた実態が浮かび上がったが、生徒のSOSは届かなかった。【三上健太郎、山田尚弘、大久保昂】

 通夜は先月24日、大阪府北部の寺院で営まれた。参列者によると、中学や高校時代の友人らが会場に入りきれないほど集まり、ほぼ全員が沈黙のまま生徒の死を悼んだという。

 「先生来てください」。父親のあいさつが終わった後、顧問は母親に呼ばれ、祭壇の前に立った。「(息子の)顔を見てやってください。体罰の痕が分かるでしょう。これは指導ですか。体罰ですか」。母親の問いかけに、顧問はその場で「体罰です。すいません」と謝り、母親は涙を流していたという。

 市教委によると、生徒は先月22日の練習試合で顧問から数回平手打ちを受けた。帰宅後、母親に「今日もかなり殴られた」と話していたという。23日に生徒が自殺した後、母親は生徒の頬が腫れ、唇が切れているのを確認したという。

 出身中学によると、生徒は中学時代、バスケットボール部の副主将を務め、スピードやドリブルでの突破力に定評があったという。中学時代の顧問の教諭は「バスケットが大好きな選手。プレーで引っ張るタイプでみんなから頼りにされていた」と振り返る。

 今回、高校が実施したアンケートでは自殺した生徒のほかにも体罰を受けた部員は21人に上った。11年9月には、顧問が体罰をしているとの匿名の通報が市に寄せられたが、市教委や同校は顧問への聞き取りだけで「体罰はない」と結論づけていた。

 顧問は8日から自宅謹慎しており、市教委は処分を検討している。

 ◇禁止規定、徹底されず 11年度404人処分

 文部科学省によると、11年度に全国の公立の小中高校や特別支援学校で児童・生徒への体罰を理由に処分を受けた教職員は404人。内訳は、小学校81人▽中学校180人▽高校139人▽特別支援学校4人−−で、高校では約3分の1が部活動に関連するケースだった。最近10年間は400人前後で推移し、大きくは減っていないのが現状だ。
【引用ここまで】
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続報が次々と報じられ、大阪市長が「きちんとした対応が取られなかった。教育現場の最悪の大失態だ」と高校側の対応を批判(毎日jpの記事)するなど、当然のことながら、大きな問題へと発展している。

私は前の投稿(高2自殺:バスケ部主将)で、顧問の男性教諭の指導を厳しく批判したが、大阪市長が言うとおり、顧問個人の資質はもちろん問題だが、こうした体罰を見過ごしてきた(見付けられなかった)学校の体制に大きな問題があったと思う。

トカゲのシッポ切りではないが、個人の問題として過ちを犯した人間を排除したところで、そうした人間が生まれた組織を正さない限り、第二第三の同じような過ちが繰り返されることは、これまでの歴史を振り返れば明らかである。上の引用にあるとおり、最近10年間で体罰を理由に処分を受けた公立学校の教職員は400人前後で推移して大きく減っていないとのこと。まさにトカゲのシッポ切りをしてきたことを証明していると言えよう。

一方、これも大阪市長の発言に関する記事だが、「僕が(子どもに)手を上げることもある。親がそうだから学校現場でも(体罰は)ある。そうなったときに事後フォローをどうしないといけないのかだ」と話し、体罰が存在するとの前提をもとに、体罰が起きた後の生徒への対処方法が重要との認識を示した(毎日jpの記事)とのこと。体罰を無くしていくことはもちろんのこと、是非とも速やかに、生徒・学生を殺さない学校現場の体制を構築していかなければならない。

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