3月29日(火)から31日(木)までの3日間、宮城県石巻市牡鹿の小渕浜へ漁業支援のボランティアに行ってきた。
今回も、本学の災害ボランティアステーションによる企画で、学生6名(内5名が本学学生)をワゴン車に乗せ、ドライバー兼ボランティアとして参加してきた。
小渕浜へ漁業支援ボランティアとして最初に行ったのが、ちょうど1年前で、今回で6回目。
特にこの時期はワカメの最盛期で、朝7時半から16時まで、ずっと立ちっぱなし。しかもやや前屈みの姿勢で、重労働ではないがかなり腰にくる。
今回は、ワカメの茎の長い部分と葉先を切る作業や、メカブを茎から切り取る「耳削ぎ」という作業で、実は初めてのことばかり。6回目とは言え新鮮で、楽しく作業することができた。
出荷時間との戦いで、特に午前中は朝食をかっこみ(朝7時半から作業して、途中で朝食をいただく)、途中10分程度お茶休憩するのみで、黙々と(実際には現地の方とおしゃべりしながら)作業を続ける。
メカブの耳削ぎは、慣れてくると力を入れずにすーっと削げるので気持ち良い。
耳削ぎ用の二股に分かれたドライバーのような器具を使うのだが、メカブの茎に当てる角度が重要。茎に対して寝せるのではなく、70~80度の角度で当てると上手く削げる。
そんな試行錯誤を繰り返し、現地のおばちゃんたちとおしゃべりしながら、でも手だけはサクサク動かして作業した。
楽しかった。
ちょうど1年、6回通って、小渕浜の方々ともだいぶ交流することができるようになった。
当たり前だが、学生たちはもっと早く打ち解けている。
それは仕方がないことで、現地の方々にとっても、学生たちは孫や子供のようで親しみやすいが、こんな髭を生やしたコワモテのおっさんが来ても、どう接して良いか困るに違いない。
逆の立場だったら、私もきっとそうだ。
でも、何度か訪れるうちに、少しずつだが会話が増え、だいぶ打ち解けることができた。
残念ながらまだ名前を覚えてもらえてはおらず、先生ではないが「先生」と呼ばれて「はい」と答えるようにしている。
普段は、「先生」と呼ばれると「先生じゃありません」と変なこだわりを突き通す私だが、そんなことより交流を深めたいという思いが勝り、先生でもないのに先生と呼ばせてしまっている。申し訳ない思いも強いが、ま、別にいいか、って感じでやり過ごしている。
今回も、宿は仮設住宅内の集会所。
学生たちとのザコ寝にもすっかり慣れた。(イビキには慣れないが?!)
10,000人を超す学生を擁する本学で、ボランティアに参加するのはいつも同じ顔ぶれというところに寂しさや不甲斐なさを感じないではないが、ヤル気ある学生が少数でもいることには誇りを感じるし、そう思わせる素晴らしい学生たちが参加してくれている。
漁業支援のようなボランティア活動は、行ったことがない人には懐疑的な見方をされがちだし、実際そうした場合もあるかもしれないが、震災からの復興に必要である、と、今の私は感じている。
人口が激減し、震災前の労働力を確保できない場合に、学生ボランティアが現地にもたらす力は単なる労働力だけではなく、生きるための動機づけとなりうる。そのことを、彼らと共に現地に行って活動した今の私は、実感しているということ。そして、そうした活動のサポートができて、私はとても嬉しく思っている。
単純ではないけどね。
今はそれで良いかと。
昨日は予定どおり18時半頃土樋キャンパスに帰着し、帰ってから塩だらけの長靴を洗い、汚れた作業着を洗った。そして気付いた。お気に入りのニット帽を忘れてきたことを!
あー、やっちまったー
さて、一方、年度末の最後の3日間を不在にした職場には多大な迷惑を掛けてしまった。
まぁ、私ひとりぐらいいなくたって、本業の方は何とでもなるのだが、本業じゃない方はだいぶ混乱したみたい。申し訳ないような、情けないような。でも、迷惑を掛けたのは本当だから、皆さま、ゴメンナサイでした。