6/04/2013

対青山学院大学定期戦を観戦して(アメリカンフットボールの部)

6月2日(日)、泉キャンパスサッカー場において行われた東北学院大学カヤックス対青山学院大学ライトニングの試合を観戦したので、印象などをご紹介。

当日の天候は曇り。後半、日も差したが涼しくてフットボール日和。両校の応援団がスタンドに駆けつけてくれて、OBや大学関係者など観戦者も多く、華やかな雰囲気の中で試合が始まった。

Play by play など試合内容の詳細はKayaks公式サイト等で公開されるだろうからそれに譲るとして、私が観戦して得た印象をざっくばらんに記してみると…

まず、試合結果は14対101というKayaksの大敗。結果だけでなく、見た感じも圧倒的な大差でKayaksは劣っていた。

LOSは完全にコントロールされ、KayaksのDLは常に受け身で押し込まれていた。ブリッツするLB/DBはことごとくすれ違い、タックルミスし、同じようなプレーでことごとくロングゲインされ、タッチダウンを奪われていった。

また、オフェンスは、ちぐはぐなプレー展開。好プレーもあったのにそれを続けることをせず、後半パスをインターセプトされたのは、プレーヤー全員がそのプレーの意図を全く理解していないかの如く、全くバラバラな動きをしていたことが要因だと見て取れた。

最も致命的だったのはキッキングゲーム。4月下旬に行われたオープン戦でも感じたことだが、全く改善されていない。キッキングゲームを全く理解していない。1ヶ月以上あったのに、青山学院に対して失礼じゃないかと思えるほど、準備不足だったと言える。

一方で、Kayaksが地道に取り組んでいるフィジカル強化がある程度成果を発揮していることもはっきり見て取れた。僅か1プレーだけだったが、ボールキャリアが自信を持って敵陣に突進し、ロングゲインを得た。途中、スタンドから溜め息が出たのは、彼がブロッカーを使って走る時の方向を間違った時だったが、彼はその「外から見た間違い」を物ともせず、「自分の判断に自信を持って」その後も走り続け、数回タックルを弾き飛ばしてロングゲインした。

かつて私が指導していた頃も、当然ブロッカーを正しく使うための練習を何度も反復したが、同時に、最終的にはボールキャリア自身の判断が「正しい」のだから自信を持って走り続けろ、ということをよく言っていた。彼は私が監督をしていた頃はまだ1年生で、そうした言葉を彼に掛けたことはおそらく無かったが、まさにそうした走りで、自信と気迫、さらに言えば主将としての責任から、素晴らしい走りを見せてくれた。

しかし、自信と気迫、そして責任感だけで関東2部リーグ強豪の青山学院大学の選手を弾き飛ばすことなどできるはずがなく、すなわちそれは、Kayaksが地道に取り組んでいるフィジカル強化の成果だと言えるのではないだろうか。

14対101という大敗が持つ意味は非常に大きい。Kayaksの選手・マネージャー、監督・コーチらスタッフはこの結果をどのように受け止めているのだろうか? 東北学生1部リーグで優勝すれば甲子園ボウルへの道が開ける訳で、優勝しても入替戦どまりの関東学生2部リーグ所属のチームより強くなければならないはず。青山学院大学との定期戦が再開されて今年で3年目となるが、初回(2011年6月5日)が0対49、昨年(2012年6月3日)が20対57、そして今回が14対101と、実力差はむしろ大きくなってしまった。少ない部員数でのやりくりがどれほど難しいかは私もよく理解している。そんな中で現スタッフ・部員は本当によくやっていると感心するが、選手たちが思い切り良くプレーしているようには見えないことから、今一度チームにフィットした戦略・戦術を立て直し、基本技術を習得するための練習メニューを再構築していくべきなのかもしれないと感じた。

最後になってしまったが、青山学院大学ライトニングは本当に良いチームだった。大差がついたにも関わらず最後まで全力でプレーしてくれた。加藤監督はじめコーチングスタッフの指導の賜物だろう。遠方まで、しかも日帰りでおいでいただき、ありがとうございました。

青山学院大学ライトニング公式ホームページ

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