今日はKayaksの今シーズン第3戦、北里大学獣医学部カウボーイズ戦。宮城野原にある宮城自転車競技場で11時から行われた。
対戦相手の北里大学は今シーズン初戦の仙台大学戦を棄権したが、前節では岩手大学と対戦し、私もその試合を観戦したが、選手の人数こそ10数人と少ないものの基本がしっかり身に付いたチームという印象。敗れはしたがクレバーかつタフな選手たちが、オーソドックスなフットボールを一所懸命やっているといった感じ。北里大が東北リーグに加盟したての頃の「粗野」なイメージは、「力強さ」に進化したようだ。
一方、我がKayaksは前節での負傷者が復帰できておらず、戦力的には苦しい状況。しかし、フットボールに怪我は付き物。しかも、今日の対戦相手は自分たちよりずっと少ない選手数でリーグ戦に臨んでおり、負傷者云々が言い訳にならないのは当然のこと。むしろ、Kayaksがエース級の選手を欠いてどういったフットボールを展開してくるのか、楽しみにしていた。
さて、試合の詳しい展開は例によって部員たちのブログや学連公式サイトに譲るとして、試合を見て私が感じたことを綴ってみると…
試合開始直後、双方の第1シリーズが全てを象徴していたと言って良いかもしれない。
Kayaksは最初のオフェンスシリーズは3&アウト。対する北里大はドライブし続けて見事得点に結びつけた(フィールドゴール)。
誤解の無いように!
既にお知らせしたとおり、この試合は15対13でKayaksが逆転勝利をおさめた。リーグ戦通算100勝目の記念すべき勝利。
ではなぜ、0対3の最初のシリーズが試合を象徴したと私は感じたのか。
それは、その後の試合展開で印象的だったことを記せばご理解いただけよう。
ひとつは、Kayaksのファウルによる罰退の多さ、もうひとつは担架で運ばれる選手の多さ。ほとんどの選手が出ずっぱりの北里大が担架で運ばれる選手がひとりもいなかったのに、Kayaksの選手たちは3~4人が担架でサイドラインに運ばれた。
フットボールは激しく体をぶつけ合うスポーツなので怪我はある意味付き物。ファウルだって注意してても犯してしまうことはある。そのこと自体をとやかく言うつもりは全くないし、負傷者やファウルした選手を個人的に責めるつもりも全くない。
しかし、チームとしてきちんとした準備をしていればそうそう怪我をするものではなく、ファウルを犯すこともない。そしてチームとしてきちんと準備をしていれば、そうそう簡単に相手に攻撃権を渡すこともないはずなのだ。
つまり、準備不足。
今日の試合を戦う準備をどちらがちゃんとしてきたか、が、最初のシリーズに象徴されていたように私には感じられた。
もちろん、私は毎日Kayaksの練習を見ている訳ではなく、単に今日の試合を見ただけの感想ではあるが、Kayaksは今日の試合を舐めてかかった、フットボールに真摯に向き合ってこなかった、すなわち準備不足なのだと私には感じられた。
もし真摯に向き合ってきたなら、パーソナルファウルであんなに罰退することはなかっただろうし、舐めてかかっていなかったら、試合終盤に出場してきた負傷中のエース級の選手たちは初めから試合に出場していたはずだ。
前節から2週間という準備期間があったにも関わらず、負傷者を欠いてどう戦うのか、チームとして明確にしてこなかったように見えることからも、相手を舐めていたとしか思えない。例えそんなことはないと選手たちが反論しようと、つまりは同じこと。対戦相手に敬意を払い、万全を期して準備していれば、違った展開になっていたことは間違いないだろう。
それともうひとつ、明記しておきたいことがある。
選手たちはもっと物事の意味を具体的に考え、理解して取り組むべきだ。
ミスをした選手を励まして気持ちの切り替えを促してあげるのは良いが、何でもかんでも流して良いものではない。気持ちを切り替える前にしなければならないことがある。何もせず流してしまったら、また同じ過ちを繰り返す。単に勝ち負けにだけこだわるのではなく、どうしたら選手として部員として人間として成長していけるのかということをもっと真剣に考えるべきだ。
少々、というかかなり辛口となってしまって多くの方から批判を受けるであろうことは覚悟している。
しかし、こうした辛口の戦評を「結果論」としか受け止めることができないのであれば、残念ながらチームが成長することはないだろう。素直な気持ちで読み込み、是非今後の活動に生かして欲しいと願っている。
ところで、北里大のクォーターバック#7、レシーバー#91、ランニングバック#25は敵ながらアッパレというか、ホントに上手かった。特に#25。コース取り、スピード、ヒットの強さ、必要な距離の見極め、そしてタックルされたあとの最後の体の預け方、どれを取っても素晴らしい。途中足をつってしまって可哀想そうだったが、文句なしに今日のMVPだろう。
一方、前節で振るわなかったKayaksのパンター#39の出来も大変良かった。彼の活躍(RBとしてもLBとしても)がなかったら違った結果になっていたかもしれない。滞空時間の長い、飛距離のあるパントのお陰で、フィールドポジション的にはずいぶん有利に試合を進めることができた。
このKayaksにとって記念すべきリーグ戦通算100勝目によって、部員たちは試合に勝つことよりも大切なことがあるということが良く分かっただろう。相対的な尺度でしかない試合の勝敗よりも、もっと大切なことがあるのだ。もちろん試合に負けて良いなんて思っちゃいない。試合に勝つために一所懸命やるのは当たり前なのだ。だから勝ち負けにこだわるだけでなく、もっと高い目標、己自身に勝つ、絶対的な尺度である自分自身に勝つという目標に向かって精進していかなければならないのだ。
最も苦々しい思いをしているのは部員たち自身だろう。
しっかりと反省して、次の試合、今シーズンの最終戦までしっかり準備をしていって欲しい。応援してるぞ!
曾根さんのおっしゃることは正論ですね。
返信削除内の後輩も先週に初戦を迎えましたが、最初は
相手をナメてかかっていたところがありました。
相手に1stダウンを取られたり、自身の攻撃が
3&アウトだったり・・・・
結果は大勝(104-0)でしたが、勝って兜の
緒を締めよと現役には言っておきました。
今後もブログの更新を楽しみにしています。
励ましのコメントありがとうございます。
削除今年4月にBig10からいらしたベテラン審判員Bill LeMonnier氏のクリニックを受講したのですが、そこで最も印象的だったのがフットボールは正々堂々と戦うスポーツだと強調されていたこと。
自チームの状況がどうあれ、相手チームの状況がどうあれ、持てる力の120%を出すべく一所懸命頑張ることこそ、正々堂々戦うということの最も重要な要素だと考えます。
お互い、次の試合での後輩たちの戦いぶりが楽しみですね!