10日(月)に参加した、平成24年度 大学職員情報化研究講習会 ~応用コース~ 大学教育の質的転換を図るためのICT活用の可能性と課題 の備忘メモ。
(全体会)
基調講演で強調されていたのは、「大学は主体的に学び考え、どんな状況にも対応できる多様な人材を輩出することを社会から求められており、学士課程教育の質的転換への好循環の確立は早急の責務である」ということ。
なぜ、質的転換か?
これまでも学士課程教育の改善は行われてきたが、評価は低いまま。故に質的転換が早急の責務である。
大学の学びとは、先生の教えをヒントに自ら学ぶこと。
基調講演のあとのイントロダクションで大学ポートレートについて言及されたが、その中で、大学ポートレートのもうひとつの役割として、保護者・受験生・高校生・企業・高校等が実態に即した確かな大学像を共有できることの他に、大学自らの活動状況の把握・分析を支援し、IR体制が整備・促進されること、また、他大学との比較による課題の把握・改善等、教育情報の分析が促進されることを取り上げていた。
(分科会 ポートフォリオ)
分科会では、まず初めにポートフォリオの事例紹介があり、これらについてグループ毎に討議を行った。
グループ8名、すなわち8大学のうち、ポートフォリオを一部でも導入している大学は半数ほどで、どこも積極的に活用していないようだった。
本学においても一部ポートフォリオの機能を導入しているが、まだ活用しきれていないという印象がある。
ひとつにはICTリテラシーが十分でないということが考えられるが、それよりも、「ポートフォリオというシステムを導入しよう」という考え方でなく、「教育の質的変換を進めるために何をすべきか考えた結果、ポートフォリオを導入することになった」と考えるべきで、そうした考え方ができれば、より活用されるようになるのではないかと感じた。
(分科会 学生カルテ)
午後は学生カルテについての事例紹介とグループ討議が行われたが、やや時間不足であった。
印象的だったのは、「徹底的に情報を保護し、徹底的に情報を活用する」ということ。
アクセス権限の設定については、委員会審議を経て学長が行い、課長レベルがアクセス権限を決定するようなことは無い。それでは徹底的に情報を活用することができない。
学生カルテを導入してもポートフォリオが無いと学生の個性や能力を育んでいくことができないとのこと。ポートフォリオと学生カルテは、両方揃ってより効果を発揮するもののようだ。
(その他)
今回、事前課題として中央教育審議会答申「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて ~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~」を読んだが、私たち大学職員は、こうした情報に自ら積極的に触れる必要があると痛感した。こうした世の中の動向を知らずして学生と接することがあってはならない。大学職員として今後いかに精進すべきか、ICTによるポートフォリオや学生カルテについて学ぶことを通じて、そんなことを考えさせられた。
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